利ざやと損切り

FXでは秒単位で外貨為替が価値を変化させて上下しています。この波や動く傾向を見定めてトレードをすることは説明しました。
しかしセオリーと真逆の動きを繰り返すことも想定しておかないと、初心者は特に大きなマイナスをこうむりがちです
利益をどこで確定するか、マイナスが出たらどこでやめるか、という判断基準を養いましょう。


利ざやは利益、儲けのこと

損切りはなんとなくニュアンスが伝わりますが、利ざやといわれると利益の何を指すか分からない人も多いでしょう。
FXで言う利ざやとは、儲けのことです。
株式投資など投資の世界全体で、投資を行って投資から生まれたプラス分や、初期投資したお金を差し引いた純利益にあたるものを利ざやといいます。
短期トレードであれば、売買で生まれる利益、中期、長期トレードの場合には、金利差益も加えて考えることが出来ますね。
外貨為替の価値の変動を上手に捕まえて、この利ざやを増やすことが、FXで儲けを増やすこととなります。

(関連記事:決済までの流れ

しかし価値はそんなに大きく一気に上がったり下がったりということは少ないのが事実です。
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そのため、FXでは特に利益も損失も、ほどほどを求められます。
つい欲を書いてしまいやすいという人は、あらかじめ手動売買ではなくシストレを使う、シストレを併用できる会社を選んで手動トレードを行うなど、出来るだけリスクヘッジを多く設けましょう。
利益は差額といいましたが、FXでは全体的に下降、上昇というトレンドを持っていることも少なくありません。
この場合、下降トレンドでFXを始めると次のトレンドまでお休みをしなくてはならないように思えますが、実はそうではありません。
FXは売買がセットになった投資という特徴を生かして、先に売るという投資も可能です。
売るといっても手元にない通貨を売ることが出来るわけではありません。
外貨為替を一度借りてきてから、売るのです。
この貸し借りでは借りたときと全く同じ通貨でお金を返済すると決まりごとがあります。
アメリカドルを先に売るときは、アメリカドルを返済するということです。
1ドル120円のときに購入できる10万円分のドルでは、1ドル100円で購入できるドルよりも、ドルが少なくなることは分かると思います。
この差額を使った買戻しというのが、利益の出る売りから始めるという方法です。
これから価値が下降するといったトレンドでは非常に役立ちますから、覚えておきましょう。
ただし、価値が戻らない、もっと下がったという場合には損失にもなりますよ。


損切りはトレード前に限度を決める

損切りとは単純に損失を大きくしないために、損が小さなうちに決済を行うということです。
非常に簡単に見えますが、FXでは利益を効率よく出すためにもっとも大切なことといわれています。
特に外貨為替は価値の大きな変動があってから、元々の平均値までゆっくりと値を戻すこともありえる一方、そのまま下がって上がらないこともあるため、初心者は手の引きどころを見失ってトレードを続けてしまうといった傾向が多いのです

このような泥沼にはまらないためには、まずトレード前に自分でマイナスが資金のどの程度まできたら諦めるかというポイントをすっぱりと決めて、厳守することです。
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証拠金の一定割合以上がマイナスになると、強制決済を行われるロスカットという仕組みもあります
しかし証拠金以上のマイナスを生まないという保証ではないこと、証拠金を割ってしまうマイナスが出るまで続けるのは、非常にリスクも大きいことを考えると、最初に決めたセーフゾーン内でのトレードを守るというのがどれだけ大切なことか分かってもらえるかと思います。
システムトレードでもここからマイナスがこの程度でたらトレードを終わらせるといった逆指値トレードがありますから、強制ロスカット以外のリスクヘッジとして取り入れるといいでしょう。
FXではあとちょっと、が損でも利益でも、大きな罠となることを忘れないでください。


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